恒等写像

逆写像や写像の合成を考えると必ず出てくる概念である恒等写像を紹介します。

恒等写像(identity mapping, identity function)

空でない集合 \(S\) に対して, 写像 \({\rm id}_S\ \colon\ S\rightarrow S\) を \[{\rm id}_S(x)=x\] で定義する. \({\rm id}_S\) を \(S\) 上の恒等写像という.
\(I_S, \mathbf{1}_S\) と書くこともある. 混同しない場合は単に \({\rm id}, I, \mathbf{1}\) と書く.

恒等写像の性質

  1. \({\rm id}_S\) は全単射. \(({\rm id}_S)^{-1}={\rm id}_S\)
  2. \(f\ \colon\ A\rightarrow B\) を写像とするとき, \(f\circ {\rm id}_A={\rm id}_B\circ f=f\)

ほぼ明らかなので証明は略.

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