アダマール積
アダマール積について紹介します。
行列の積とは異なり、行列の和と同じように成分毎の積を取る演算です。
アダマール積を定義するには成分の集合上に積が定義されていれば十分ですが、ここでは半環上の行列の行列に対して定義します。
イメージを掴むなら実数上の行列を考えれば十分です。
行列の積
行列の積について紹介します。
ここでは半環上の行列の行列に対して定義しますが、イメージを掴むなら実数上の行列を考えれば十分です。
行列の積を定義するには成分の集合上に和と積が定義されている必要があります。
行列の和と合わせて考えると分配法則を満たします。
行列の和
行列の和について紹介します。
ここでは半環上の行列の行列に対して定義しますが、イメージを掴むなら実数上の行列を考えれば十分です。
和が定義されてれば良いので、より広く定義することも出来ます。
スカラー倍
行列のスカラー倍について紹介します。
ここでは半環上の行列の行列に対して定義しますが、イメージを掴むなら実数上の行列を考えれば十分です。
行列の和や積との関係についても紹介します
行列の演算
行列の演算について紹介します。
スカラー倍(scalar multiplication), 行列の和, 行列の積, 転置行列(transpose, transposed matrix)
行列
\(S\) を集合, \(m, n\) を自然数とするとき \(a_{ij} \in S\ (i=1,2,\ldots,m, j=1,2,\ldots,n)\) に対して
\[
(a_{ij})_{\{1\le i\le m,1\le j\le n\}} = \left(
\begin{array}{cccc}
a_{11} & a_{12} & \ldots & a_{1n} \\
a_{21} & a_{22} & \ldots & a_{2n} \\
\vdots & \vdots & \ddots & \vdots \\
a_{m1} & a_{m2} & \ldots & a_{mn}
\end{array}
\right)
\]
を \(m\times n\) 行列(matrix)や \(m\)行\(n\)列行列という.
\(m\times n\) を行列のサイズ(size)または型(order)と呼ぶ.
サイズが明らかな場合は \((a_{ij})_{\{1\le i\le m,1\le j\le n\}}\) を単純に \((a_{ij})\) と書く.
半環合同と剰余半環
半環における合同関係は2つの演算に関するものです。
この合同関係は演算が同値類に関してwell-definedである(そうなるように定義された)ため商集合に移して考えることが出来ます。
極大イデアル
可換環 \(R\) のイデアル \(I\) が, \(I\neq S\) かつ,イデアル \(J\) に対して
\[I\subset J\subset R\Longrightarrow J=I\ \ {\rm or}\ \ J=R\]
を満たすとき, \(I\) を \(R\) の極大イデアル(maximal ideal)という.
素イデアル
可換環 \(R\) のイデアル \(I\) が, \(I\neq S\) かつ
\[a,b\in R,\ ab\in I\Longrightarrow a\in I\ \ {\rm or}\ \ b\in I\]
を満たすとき, \(I\) を \(R\) の素イデアル(prime ideal)という.
半群の素イデアル
半群にもイデアルという概念がありますが、環のイデアルと同じように素イデアルを考えることがあります。