付値論などでよく出てきます。
順序群(ordered group)
群 \(G\) とその上の半順序 \(\leq\) の組が順序群(ordered group)であるとは,
半順序 \(\leq\) が群の演算と両立的(compatible)である, つまり任意の \(a,b,c\in G\) に対して
- \(a\leq b \Longrightarrow ac\leq bc,\ ca\leq cb\)
を満たすことをいう.
特に \(\leq\) が全順序であるとき, 全順序群(totally ordered group)という.
例
整数全体 \(\mathbf{Z}=\left\{\ldots, -3,-2,-1,\ 0,\ 1,\ 2,\ 3,\ldots\right\}\) で通常の和 \(+\) と整数の大小の順序 \(\leq\) を考えます。
整数 \(a,b,c\) に対して \(a\leq b\) ならば \(a+c\leq b+c\) なので \(\mathbf{Z}\) は和に関して順序群です。
さらに. \(\leq\) は全順序なので全順序群です。
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