環の直積
\(R_1,R_2\) を環として, \(0_1,0_2\) をそれぞれの零元, \(1_1,1_2\) をそれぞれの単位元とする.
集合としての直積 \[R_1\times R_2=\left\{\ (r_1,r_2)\ |\ r_1\in R_1,\ r_2\in R_2\ \right\}\] 上に二項演算 \(+\) と \(\cdot\) を \((r_1,r_2),\ (r_1^\prime,r_2^\prime)\in R_1\times R_2\) に対して \[
(r_1,r_2)+(r_1^\prime,r_2^\prime)=(r_1+r_1^\prime,r_2+r_2^\prime)\\
(r_1,r_2)\cdot (r_1^\prime,r_2^\prime)=(r_1r_1^\prime,r_2r_2^\prime)
\] で定義すると \(R_1\times R_2\) は環となる.
この環を \(R_1,R_2\) の直積(direct product)という.
\(R_1\times R_2\) の零元は \((0_1,0_2)\), 単位元は \((1_1,1_2)\) である.